鍵を作る事も鍵師という職人にとっては重要な仕事です。
さて、私自身がいまいち世間一般ではどう認知されているかをはっきりと把握していないので、念のためにこの場を借りてご説明しておきたい事があります。それは、腕の立つカギのプロフェッショナルであれば、お客さんが鍵をうっかり落としたり失くしてしまって、大元の見本となる鍵がない状態でも、その錠前に合う鍵を作る事ができるのです。
みなさんも一度は目にした事があるとは思うのですが、よく駅の周辺や複合商業施設などの中に、「靴とカギの修理屋さん(お店によっては服の修理なども行ってくれる)」のようなお店がありますよね。ああいったお店にもブランクキーを削る機械が置いてあり、合い鍵の作成を行ってくれます。しかし、お店によっては元となるキーがないと、合い鍵作成に対応してもらえない場合が多いです。
これに対してプロの鍵師は、例えば建物の鍵であれば一度その鍵を解錠して錠前をばらして、内部の鍵穴の段差を読んで鍵なしの状態から鍵を作る事ができます。また、例えば私の場合は作れる鍵は住宅やビルなどの建物の鍵だけではなく、金庫やロッカーや引き出しなどの幅広い刻みキーにも対応しています。